高齢化社会の移動手段を考える
我が家もそうなのだが、田舎ではどんどん小さなお店がなくなり、日常の買い物をするにも遠方のスーパーまで行かねばならない地域が非常に多くなってきている。高齢者にとっては500mが既に遠方であることを理解していない人も多い。
お店が家までやってくる「移動スーパーとくし丸」などのサービスも増えてはきたが、高齢化社会と言いながらこの問題に明確な回答が見出せていないのが現実である。
これからはシニアカー
で、以前から気になっているアイテムがある。一般にはシニアカーと呼ばれる高齢者用の乗り物だ。ちなみに「セニアカー」とも言われるが、これはスズキの商標であり、ジャンルの名前ではない。
じーちゃんがちょっとタバコを買いにとか気軽な使い方も出来るし、ばーちゃんが夕食の買い物をという時に荷物も詰めるのでとっても便利。以前に比べても利用者が増えているように感じる。
うちの父が健在だった頃、ドライブ気分で10km近く離れたところまでシニアカーで出かけてしまい、無事帰ってこれたけど危険すぎると家族中に責められた記憶が蘇るんだが、それはまた別の話で(^^;
今後ますます高齢化が進み、店舗の集約化も進み、買い物難民となる高齢者が増えてくることは確実な今、運転免許なしで乗れるシニアカーを見直す時期に来てるのではないかと思っている。
シニアカーは道路交通法では「原動機を用いる身体障害者用の車いす」との呼称で、サイズや形状、速度などいろいろな要件が規定されている。ここでその詳細は省略するが、逆に言えば規定さえ満たしていれば、どんなものでも構わないのである。
これからのシニアカー
ということで、私が考えている新しい?シニアカーのアイデアをいくつかまとめてみた。
1:RVなシニアカー
田舎は綺麗な舗装道路ばかりではない。実際、田んぼの畦道を走っているシニアカーを見たことがあるが、一般的な走行性能から考えると身動きできなくなる可能性が高く非常に危険である。
- トラクターなどに使われている農耕用のタイヤ
- 多少の凸凹なら乗り越えられる車高とサスペンション
- 多少の凸凹ならスタックしないパワー(ただし最高速は6km/hでリミッター付き)
この条件だけでも走行可能なエリアは相当広がり、本来シニアカーが必要な地域の人にとって非常に有用な乗り物になるのではないかと思う。オプションでイノシシ対策の大型バンパーを取り付ければ、見た目はいかにもRV仕様。ただし、実際にイノシシに突進されれば何の役にも立たないけど(笑)
2:お洒落なシニアカー
現在販売されているシニアカーのほとんどが、機能性重視の工業製品。正直、私は不細工だと感じる。今後はファッションにも気を使ってきた世代がユーザーとなってくるのだから、もう少し見た目も何とかしたいもの。
- スチームパンクなレトロモダン
- カフェレーサータイプ
- スローライフなナチュラルデザイン
規格という制限があったとしても、もっといろいろなデザインが考えられると思うわけで。
既に作ってるしw
しかしである。幸か不幸か、同じような考えで既にヤマハがコンセプトカーを製作し、発表しているのである。
添付画像はヤマハが2017年に発表したレトロモダンなコンセプトカー。タイヤにはホワイトリボンが入っているし、皮のシートに水筒やブランケットなどの小物までカッチョいい。これなら私が欲しいくらい。
安全性を考えると尾灯やミラーも付けて欲しいところだけど、コンセプトカーとしては十分。
MONOist:愛着わくモダンクラシックなシニアカー、ヤマハ発動機が製作
https://global.yamaha-motor.com/jp/profile/design/concept/07gen/
さらに、こちらもまだコンセプトカーながらアウトドアなシニアカーまで作ってた。いや、こちらは販売前提のモデル。すごいぞヤマハ(笑)
ヤマハ:YNF-01
https://www.yamaha-motor.co.jp/wheelchair/ynf-01/
まとめ
ということで、私なんぞのアイデアなんて誰でも思い付くようなものだった、というのが結論(笑)。まぁ私のアイデアなんてどうでも良くて、こういう乗り物で、制限付きとはいえ高齢者が自由に行動出来る社会になって欲しいと強く思う。
ただヤマハのどちらのモデルもコンセプト優先で、安全性が十分に担保されていない気がしてちょっと気になる。実際、シニアカーが増えるにつれ、当然交通事故件数も増えているようなので、尾灯やミラーを付けるなど少しでも安全な方向に進んで欲しいなと。